実績を不問にする、“実績なし後発参入者の戦い方”  2つの戦略  その2

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前回のブログに引き続き、A銀行の新規出店戦略をモデルケースに、

知名度ゼロ、信頼関係なしの、実績なし後発参入者の戦い方についてお話します。

 

おはようございます。蒼井です。

このブログも気合を入れて書いていたら昨日に続き明け方になってしまいました。

でも皆さんにお役に立てる掛け値なしの情報をお伝えしたいので全然苦になりません。

今回も張り切ってお伝えします。

 

前回は、自分の得意分野に戦う土俵を狭めて=新しい土俵=サブカテゴリーを創る。

そしてその新しい土俵=サブカテゴリーこそが、本当は重要なのだという空気を醸成する。

という戦略でした。

 

今日は2つ目の戦略。

私がA銀行の担当である後輩に伝えたのは、

「ストーリーを作り、魅力的に伝えることで差別化する」という戦略です。

土俵を変えずに、新しい技で勝負する。そんなイメージです。

 

銀行の提供するサービスは、金利や商品アイテムなどで大きな違いはありません。

どの銀行を選んでも大きな違いが見いだせない状態=コモディティ化しています。

これから新たに出店するA銀行の商品やサービスも、その地域に住まうお客さまにとって、

既にお取引のある”メインバンク“と大差はないでしょう。

となれば商品やサービス以外で違いを出すしかありません。

 

ではどうやってその違いを出すか。

 

その銀行の姿勢や歴史、人にまつわるストーリーを作る。

そのストーリーを魅力的に伝えることで差別化する。

 

チャートでは②経験価値の訴求という左上の象限になります。

スライド2

①   が土俵を変えることに対して

②   は土俵を変えずに新しい技をもって戦いに挑む姿勢です。

 

A銀行の場合であれば、

例えば“頭取の若い時の逸話、起点の効いた大胆な提案でお客さまの危機を救い、信用を築き上げた。

という事実があるとすれば、それをストーリー化し、お伝えることで、お客さまの心の中にA銀行のブランドを埋め込むのです。

頭取の苦労や過去のストーリー、人の魅力もって、信頼性を伝える。

ストーリー伝えることで、共感を得るという方法です。

(ストーリーは事実にこだわってください。ファクト・オリエンテッドです。)

 

人はお互いを知ることで距離を縮めることができます。

A銀行を人の魅力という視点から知っていただくことで、

お客さまの懐に入り込み、新参者という壁を破ります。

(この点については、相手(お客さま)との距離を一瞬で縮める方法  ~自己ブランディングの手法~ もご参考にしてください。)

 

他に応用が効きそうな例をいくつかあげましょう。

 

ストーリーで差別化した事例は、サントリーの伊右衛門茶。

緑茶市場はコモディティ化していて、消費者もお茶の味の違いを明確に認識できるわけではありません。

どこのお茶でも大差はない、どこで買ってもほぼ同じ、そんなマーケットです。

そんなマーケットで戦うために、伊右衛門茶は、

“京都福寿園という超老舗の茶匠が厳選した茶葉に、石挽茶葉を加える”といった、

製品開発のストーリーを全面に出す作戦を取りました。

パッケージも竹をイメージして、開発のストーリーから仕上げのパッケージ、

そしてCMまで徹底して一貫性を貫いています。

このストーリーの一貫性が、コモディティ化した緑茶の中で伊右衛門茶がひときわ大きく輝いて見える理由です。

 

カフェという成熟しきったマーケットに、「サードプレイス」という価値を提供することで大きく成長したスターバックス。

ここで質問です。

スターバックスで本当に売っているのは何だと想いますか。

少しだけ考えてみてください。

 

スターバックスで売っているのは、美味しいコーヒーでは、ありません。

家と仕事場以外に、ほっと寛げる3番目の場所、なんの干渉からも切り離された”サードプレイス“を売っているのです。

カフェ市場という成熟化しきった、差別化しにくいマーケットで、コーヒーを売りにするのではなく、ほっと出来る場所の提供という価値で差別化し、成功した事例です。

(補足になります。スターバックスのサードプレイスというコンセプトも、ターゲット、利用シーン、便益という3要素で構成されています。コンセプトを決める3つの質問もご参考にしてください。)

 

心臓に病気をもった娘のために始めた養蜂業。

ひとりの健康への想いをすべての人に届けるという価値を提供している山田養蜂場。

お客さまは山田養蜂場から蜂蜜やローヤルゼリーよりも、

難病の娘に対しての田舎の小さな養蜂家のひたむきな愛情、その愛情を多くの方に提供したいという

創業のストイーリーを買っているのです。

一度試供品を注文すると幾度と無く届くDMでそのストーリーが頭のなかに刷り込まれます。

(ダイレクトマーケティングの実践手法の生きた教材でもあります。)

 

また先日聞いた、ベンチャーキャピタルの投資家の方のお話です。

「文系でも簡単に使える統計分析システム」の開発にお金を出してほしいという提案を持ってきた若者。

彼の父はある百貨店でリストラにあいました。父がこのスキルを持っていれば、リストラされることもなかった。

それ以前に、その統計分析のスキルを使えば、百貨店が火の車になることもなかった。

大学で統計を学びながら、リストラされた父の顛末に涙が出たそうです。

 

文系の父でも使いこなせる統計分析ができればリストラを免れたはずだ。

だれでも使いこなせて経営を守る、そして人財を救える統計分析ツールをつくろう。

そして彼は「文系でも簡単に使える統計分析システム」の開発計画を立てたのです。

その開発に至るストーリーにぐらりと心を動かされた投資家は、一発で投資を決めたそうです。

 

人は人の想いに共感します。

ストーリーはベンチャーキャピタルも動かせるのです。

 

ストーリーで差別化するというのは、

実績も知名度もない後発参入者が、先行するライバル、競合と戦う際の武器、新しい技になります。

 

人の心を揺さぶる、震えるくらい共感してもらえるストーリーをもって、

先行者と差別化するというのが、2つ目の戦略、ストーリーで差別化する作戦です。

 

後発参入の実績なしの新参者の戦い方として、A銀行の新規出店というケースを例に、2つの戦略をご紹介しました。

(今頃私の後輩は週明けのA銀行へのプレゼンの準備に追われていると思います。)

 

①   まったく新しい価値基準(土俵=サブカテゴリー)を創る

そしてその新しい価値基準(土俵≠サブカテゴリー)こそが、最も重要な要素なのだという空気を作る(PRやプロモーションをする)。

②   ストーリーを伝えて差別化する。土俵を変えずに新しい技をもって戦いに挑む。

 

これは副業に取り組む際にも非常に役立つ考え方です。

副業ビジネスを始めた際、一番最初に立ちはだかるのがこの壁です。

 

実績がないから、お客さまに信用されない。

信用されないから、お買い上げいただけない。

 

2回にわたってお伝えしてきたことは、

この“後発参入実績なし”という「新参者の壁」を、ぶち抜く武器になります。

 

 

・勝負する土俵を自分の得意分野にすげ替える

・土俵を変えずに新しい技で勝負する

 

とてもシンプルな戦略です。

ぜひこの2つの方法をご自身のビジネスにこの考え方を応用してみてください。

参考書籍です。

「物を売るバカ売れない時代の新しい商品の売り方」 (ワンテーマ21)

アイロニー的なタイトルですが、

モノを売らずに、ストーリーやキャラクターで売りましょうという意味です。

今日ご紹介した以外の豊富な事例があります。

実績なし後発参入者の戦い方にとても参考になります。

 

(さらに具体的で実践的な応用については今後メールマガジンなどでお届けする予定です。)

 

最後まで読んでいただいたあなたのセンスは、きっといかしています。

ありがとうございます。

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